2008年のデータによりますと、45人に1人は体外受精(IVF)で産まれた子供がいることになっています。生殖補助医療(ART)は、体外受精(IVF)を行い、順調に細胞分裂した卵(胚)を子宮に移植する医療です。
他に、接合子卵管内移植(ZIFT)・卵管内配偶子移植(GIFT)の方法もあります。ARTの妊娠率は平均30%で、人工授精(AIH)よりは高いです。(AIHは15%程度)
※IVFは年齢によって妊娠率が違います。37歳までは30%以上ですが、38歳から30%を割り45歳以上は一桁です。
対象者
- 薬物+タイミング法や人工授精(AIH)6回以上で効果が得られなかった
- 両方の卵管が閉塞している(手術での治療ができない)
- 子宮内膜症が原因で薬や手術をしても2年以上妊娠しない
- 原因不明で5年以上にわたって不妊治療を行っている
対象者に必要な条件
- 正式に結婚している夫婦であること
- 女性の年齢が43歳未満であること
- 妊娠に耐えられる健康状態であること
- 極端に肥満や痩せがない
方法
IVFにはロング法・アンタゴニスト法・クロミフェン法と3つ代表的にあり、薬の使い方で名前が違います。
- (施行する前の段階)次の生理までに健康状態のチェックを済ませる。治療の説明を充分受けて、同意書を用意する
- (施行する生理周期がきたら)生理3日までに必ず診察し、ホルモン検査やエコーで健康状態を確認する
- (排卵刺激)採卵するまでの約10日間、排卵誘発剤やホルモン剤を内服するか皮下注射を行う (自己注射)
- (採卵当日)男性・・・精液を採取してから2時間以内に持参する 女性・・・食事はとらずに来院し、痛み止めの薬と点滴を行う。麻酔下で採卵をし、ベッドで安静にした後医師から説明をうける
- 抗生剤は点滴か内服。採卵当日は出血することがあるので、安静にしておく
- 数日後に再診。その際に受精の確認と胚移植(ET)をする日程を決める
費用
1回のIVFに約40万円。アンタゴニスト法で、胚盤法の初期費用含む。
(内訳)IVF27万、採卵日にかかるその他4.4万、診察5回、採血+ホルモン値、培養液と凍結させる卵1個分、エコー、排卵誘発剤注射、点鼻薬
※注射の形状や病院通院または自己注射かで数万違います
治療のポイント
- 同意書がないとできません。術衣に着替えて清潔な部屋に入ります。化粧や装飾品などは当然控えることが大事です
- 排卵誘発剤投薬時や、採卵後に体調が悪くなることがあります。
期間
採卵時間は1時間ぐらいです(点滴時間も含む)。1回行うのに、準備期間を入れますと生理2周期分、約2ヶ月かかります。
準備段階で自己注射をしました。自分でやる時はいくらか気合が必要でした。どういう刺し方が痛くないのか自分なり試しましたが、液を入れる時にはゆっくりとですね。針自体は相当細くなってますので痛くないですよ。
採卵時は痛み止めと麻酔をしますが、私は眠れなかったので痛かったです。安静室で痛みが治まるのを待ちますが、しばらく動けませんでした。何度もしたくないのが正直な感想です。