だいたいの人が何かしら症状があって病院にかかります。しかし、不妊症の場合は少し違います。妊娠することで何かしら症状がでるけれど普段生活していて何ともなく時間だけが過ぎていくからです。
不妊の定義ですが、「避妊をせず性生活をして2年間妊娠しなかった場合」となります。
日本では避妊せず性生活を続けると、1年で80%、2年で90%のカップルが妊娠します。(1999年のデータ) 2年過ぎて一度も妊娠兆候がない人は不自然なのです。
ポイント! “不妊症と妊活”
2013年に突然広まった妊活。これは妊娠したい女性全体を指すので避妊しないで2年以内の女性にも当てはまりますし、一般で使っても抵抗ないので良い言葉ですね。
次に不妊の原因です。これは女性が原因の場合、男性が原因の場合、そのどちらか分からない原因不明と大きく3つあります。
女性の場合(約50%)
- 排卵因子・・・ホルモンバランスに問題があり卵胞が育たない。排卵しないなど
- 卵管因子・・・細菌感染などによって卵管がふさがり精子と卵子が出会えない
- 子宮因子・・・子宮の形に問題があり受精卵が着床できない
- 頸管因子・・・頸管の粘膜や機能に問題があり精子が子宮までたどりつけなかったり、すぐに流産してしまう
男性の場合(約35%)
- 機能不全・・・勃起しない、射精ができない
- 造精機能障害・・・正常な精子が必要な量作れない
- その他・・・精子の通る器官に異常がある
原因不明(約15%)とその他に不妊の原因となる要素
- 高齢(40歳以上) ・・・すべての機能に対して男女ともに衰える
- 喫煙 ・・・卵の質・精子の質を低下させる
- 肥満 ・・・妊娠時の合併症(高血圧や糖尿病など)リスクが高くなる
- 細菌感染
- 冷え性(血流不全)・・・血流が悪いため生殖機能の働きを悪くする
私は、結婚して3年たって不妊治療を始めました。それから2年ほどは原因不明で悩まされましたが、不妊センターで詳しく検査し”排卵因子”が原因であることが分かりました。(私の場合は多嚢胞性卵巣症候群という病気です)。不妊治療始めてもすぐに妊娠しない場合を考えると放置しておくとどんどん妊娠率が下がってしまいます。結婚しても年齢や仕事などですぐ子供が欲しいと思わない方もいると思いますが、夫婦生活して2年!という定義は是非覚えて欲しいです。
”不妊症。一筋縄ではいきません。”